平成23年6月1日、6月議会(第2回定例会)にて西野議員が一般質問をいたしました。
この記事は、西野議員が行った一般質問の内容を基本に、友の会が議員の意見を取材をし、その趣旨をまとめたものです。
下記のアドレス部分をクリックすると6月1日に行われた本会議の質問へジャンプします。
http://www.hino-city.stream.jfit.co.jp/giin_result.php?GIINID=8528
震災発生時の市庁舎での対応状況をたずねました。これまでの一般質問で、市庁舎の耐震診断の早期実施を求めたところ、平成26年度に実施予定との答弁がありましたが、もっと早期に実施することができないかを問いました。
●今回は震度5弱という建物全体が大きく揺れる地震で、職員も自分自身の安全確保に精一杯で、市民の避難誘導が不十分であったと反省している。
●今回の震災では、庁舎そのものが消失し、行政機能が失われている自治体もあることから、本庁舎の耐震診断を初めとして、市の公共施設整備をどのように進めるか、市組織内部で集中的に議論し、整備していきたい。
市庁舎の建替えは巨額の事業費をようすることから、これまで市庁舎の耐震診断や耐震化に対してあまり積極的とはいえませんでしたが、震災時における市庁舎の役割の重要性を再認識し、一歩前進した答弁であったかと思います。
今回の震災で、福島第一原発事故によって多くの方が避難生活を余儀なくされています。日野市では防災協定を結んでいる会津若松市に、いち早く毛布などの支援物資を届けるなどの素早い対応を評価したいと思います。今回、日野市が行った被災地支援について、そして、震災発生後の日野市内の商工業・産業の状況と支援について問いました。
●日野市では、東京都市長会を窓口として、大槌町・釜石市などの被災地で、避難所の運営、生活ごみの撤去運搬、建物被害判定、医師による診療業務など、延べ24名の職員を1週間程度派遣し、支援業務を行った。
市長会以外にも、建物被害判定や生活ごみの撤去運搬、診療業務や、会津若松市への物資運搬などは個別の依頼に応えて支援をした。
●日野市内での、地震による大規模な建物や設備への直接的な被害はなかった。しかし、原材料の入荷制限による建築工事や製品納期の遅れなど、物づくり産業や商業への間接的な影響が多数寄せられた。
●市内業者への資金援助として、市制度融資を行っている。また、これ以外にも国や都で新たな補償制度や融資制度が開始された。
日野市の融資制度は、基準金利の設定を長期プライムレートを基本としており、実質的な負担金利は現在ではゼロ%です。多摩地域でも他にこのような制度はありません。厳しい財政状況化での迅速な英断を評価したいと思います。
リーマン・ショック以後、回復基調であった経済状況が、この震災によって一変しました。市内産業においても影響が出ており、来年度の税収にも影響が予想されます。市として震災による財政面での影響をどのように認識しているか問いました。
●平成18年度以降景気不況の影響から市税収入等の長期的な減収や、雇用状況の悪化に伴い個人市民税の大幅な減収が著しく、平成22年には7年ぶりに地方交付税の交付団体となった。今回の震災は、市税の低迷にさらに追い討ちをかけ、市税減収の影響は数年にわたるものと予想している。また、復興に伴い国庫補助金等の減額の影響も既に出ている。
●次年度以降の予算編成では、限られた財源の中でも、安全・安心の確保のために災害時の備えや、市民サービスの維持に向け、大幅な事業の見直しによる経費の大幅削減や新規事業の未実施等の対策も考えている。
震災の影響は多方面にわたると予測されています。さらなる市職員の皆様のご努力に期待をいたします。
しかしながら、近年の日野市の財政状況をみますと、民生費いわゆる社会保障のあてる財政支出の増加には危機感を感じざるをえません。このまま国もふくめた制度の抜本改革もなく、財源が保証されないまま社会保障費が増加しては、財政的に困難な状況におちいります。市は、のぞまれる市民サービスのなかでも「できない物はできない」とはっきりと言わなければならない局面にきていると思います。
今年度末、来年3月に3・4・8号線(JR中央線四谷アンダーパス)が開通いたします。これに伴い、市内循環バスの運行について再度、質問いたしました。路線の基本的な考え方、運行経路、停留所の位置などについて現状を問いました。
●日野駅北部の交通空白地域の存在を認識し、3・4・8号線開通後にバス路線を開設すべく検討している。
●バス路線は日野市地域公共交通総合連携計画に基づき、既存路線の今後の路線計画と、これまで出された請願、要望等を突き合わせて検討する。
●停留所については、まだ具体的なものは決まっていない。
この問題は以前にも質問をし、地元からの要望もあげてきました。いよいよアンダーパス工事が終了し、日野市が言っていた条件が整います。新たなバス路線開設まで、やはり時間がないと思いますので、特に地元に対してしっかりとした対応をしていただくよう、あらためて要望いたしました。
ふれあいホールのオープンが来年3月11日と決まり、施設運営コストの削減のため、応援団を立ち上げることとなっています。これらの状況と、オープニングセレモニーについて、そして施設利用の受付時期などを問いました。
また、隣接する自然体験広場(仲田公園)について、公園開設へ向けての現況、公園機能の方向性、地権者からの理解を得るための取り組みなどについて問いました。
●各団体より応援団としての協力の意向を頂戴している。今後、応援団の組織化を早期に行い、維持管理の経費削減に努めていく。
●オープニングセレモニーは、開設後、多くの市民の皆様や諸団体にご利用していただくために、ふさわしいものを検討している。また、施設の利用受付は、利用の2ヵ月前からの予約の方向で検討している。
●仲田公園のあり方について、意見交換を行っている。メンバーは東町土地区画整理審議会、地元自治会、子ども会、老人会、一中地区青少年育成会、仲田小及びPTA、現広場利用団体である。現在、意見を取りまとめ公園のゾーニング案を作成している。また、権利者である東町区画整理の代表者に参加頂きご意見を伺っている。
3・4・8号線沿線では万願寺第二・東町区画整理が進行しています。この進捗状況と、震災による事業を進める上で重要な補助金への影響、また、区画整理予算に充てる保留地の売却状況について問いました。
●モノレール路線である当2地区は、これまで都からの交付金を中心に進めてきたが、平成22年度からは、新たな国庫補助金を導入し、安定化を図っている。国庫補助金は震災の影響で、この2地区は5%のカットとなった(他地区は30%カット)。
●保留地処分の実績は下記の通り、課題としては250㎡超の大きな土地の処分等である。
保留地が売れない問題は、地権者並びに用途地域を考慮した募集・販売を行うべきであると思います。また、面積については、地区計画の面積等も、場合によっては考えなおすべきと考えます。