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  • 「市政の舵取り」世代交代へ!('13 1/1)
     

    かつて日野市は長く続いた共産市政下で、街づくりの基盤整備は立遅れ、財政的にも危機的な状況へと追い込まれていました。右肩上がりの高度経済成長下で得た、恵まれた日野市の資産を徐々に失ってしまった期間とも言えます。近隣自治体との連携と協調を断ち、独自の路線を貫くことで、環境や市民生活を守ることができるとの主張を妄執した結果です。

     そんな状況下で1997年に馬場市政が誕生し、まさにマイナスからの市政改革を、一つひとつ粘り強く行なっていきました。「ごみ改革」に象徴されるように、市民に丁寧に説明し、行政側と受益者たる市民側の垣根を越えて、共に市政に参画する信頼関係を築いていきました。この後、「日野モデル」は他市でも踏襲されましたが、日野市ほどの成功は修められなかったのは、市民との信頼関係の醸成というプロセスが欠落していたからではないかと思います。
     馬場市政誕生を後押しした市民が市政に参画し、街づくりが一歩一歩前進しました。近隣市と比較して明らかに立遅れていた幹線整備も急速に進み、今では主要な路線はほぼ整備の終盤を迎えています。日野市の改革の先頭に立って走り続けた馬場市長にあらためて感謝と敬意を表したいと思います。

     12月議会終了後に、自らの進退について「68歳になり、体力の衰えが如何ともしがたい。判断の衰えで日野市の方向性を間違えたくない」と述べられ、事実上引退を表明されました。来年4月には、市政の舵取りを新たな人に託さなくてはなりません。
     私たちは、馬場市政の一端を担い、多くのことを学びました。政治は生き物であり、市民との対話と合意が大切であり、市民に参加して頂かなくては大きな変革はあり得ません。馬場市長とともに市政に携わりご苦労された諸先輩方も高齢となりました。これからは諸先輩の功労に感謝し、新たに若い世代が引きついで前進しなくてはならない時が来たのではないでしょうか。

    日野市議会議員 西野正人

    平成25年1月1日